アクリル絵の具で描いた作品
こんにちは絵描きの川原です。
今回はこれまで書いたの西洋美術史の記事を『古代』から『現代』に至るまで
ひとつの記事にまとめて、わかりやすく紹介していきます。
当時の政治や経済がどのように美術、芸術に反映されていたのか
また当時のアートがどんな材料を使い、技法で描かれてきたのか
などなど絵を見る人も、絵を描く人も
楽しめる内容になっています!
古代文明‐美のはじまり
古代ギリシャ・ローマ時代の美術は
後の時代の基礎(お手本)となる傑作が数多く生まれます。
学校の美術室や画材店などにある石膏像の彫刻の多くは
この時代のコピーです。
この時代の美術で残っているものは、建築や彫刻ばかりです。
モチーフとなっているのは神様や皇帝、オリンピック選手などです。
この時代は、積極的に『神』や『皇帝』を積極的にとらえていました。
詳しくは
↓の記事を是非ご覧ください。
1000年続いた-中世の美術
ゲルマン人が大移動後、古代が終わり中世が始まります。
ゲルマン人の襲撃を受け、ローマ帝国は滅び、
繫栄は遠い日の栄光となってしまいました。
そこで中世の人々は
『偉大な神に対して無力で罪深い人間』という
世界観で覆われていました。
古代ギリシャ・ローマが人間の可能性を
積極的に捉えていた頃とは真逆の時代ですね。
そんな中世の人々は罪深い人間を縛るための
とても厳しいルールの中で表現しなければなりませんでした。
『自由に表現したいけどできない』時代だったんですね。
でも中世末期にはその縛りも緩んでいき
↑ゴシック建築のような『人を喜ばせる煌びやかな美術』が登場します。
↓こちらの記事をご覧ください。
古典を復興‐近世の美術
中世に失った『人間の理性』への信頼が
ルネサンス期になると復活します。
科学的知見や航海技術の向上、遠近法など
科学が発達するにつれ、近世の人々は『人間の理性』に
対する自身を取り戻します。
このころになると、古代ギリシャ・ローマの復興運動が起きます。
キリスト教の神々だけではなく、
ギリシャ神話に登場するの神々も描かれるようになります。
古代ギリシャ・ローマ時代のようなリアルな人体表現や
奥まる遠近感による正確な空間表現が表れるようになり、
古代の美術と同様なレベルの高い美術が登場します。
工房で親方と弟子がチームプレイで作った、職人技溢れる作品を
教会や王様に納品するという制作の流れがありました。
もちろんルネサンス期以降も芸術文化は発展していき、
絵画材料はもちろんのこと、様々な技法、
傑作が生み出されていきます。
詳しくは
↓の記事をご覧ください
一人の天才が作る芸術‐近代の美術
市民革命が起き、絶対王政が崩れると
いままでの制作スタイルも崩れ
個性的で才能を持った天才が表れ
一人で芸術作品を生み出す時代に入っていきます。
このころの芸術家は日本人にもなじみのある
モネ、ゴッホ、ピカソもこの時代に生まれた芸術家です。
詳しくは
↓の記事をご覧ください
現代の芸術‐総合装飾芸術~超現実
この時代になると、今までの芸術を全否定する『反芸術』が登場します。
芸術作品に異議申し立てをしたのがデュシャンだったんです。
デュシャンは既製品である『便器』に制作年と架空の作者名を
記しただけのものを【泉】と題して展覧会に勝手に展示したんです。
これは今までの天才の『名前(ネームバリュー)』さえあれば、
作品を美術館が権威づけてくれた。
という状況を皮肉ったんです。
まとめ
これまで書いた『西洋美術史』についての記事をひとつにまとめてみました。
いかがでしたでしょうか。
あまりにも短命な時代や超短期間で終わってしまった芸術運動もいくつかありますが、
ここさえ押さえておけば、西洋美術史もそれなりに理解できるはずです。
今回はここまでにします。
またほかの記事でお会いしましょう!
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